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 り、リディアの様子が明らかにおかしい……いきなり話し掛けてきたと思ったら、褒め言葉を残して去っていく。
凄く満足そうな表情を浮かべながら……。
一回だけなら大して気にならなかったけど、十分休憩になる度毎回だし……さすがに不気味すぎる。

 ゾワゾワとした感覚を覚えながら、私は両腕を擦る。
『肝心の悪役っぽいことは一切してくれないし、何なの……』と項垂れる中、四限目の授業は終わりを迎えた。
キーンコーンカーンコーンと鳴る鐘の音を聞き、私はハッとする。

 早く中庭へ行かないと!ニクスとの出会いイベントが……!

「────リディア、早く来い。昼食に付き合え」

 聞き覚えのある声が耳を掠め、私は慌てて顔を上げた。
すると、案の定────ニクスの姿が見える。
教室の扉に寄り掛かり、リディアを見つめる彼は 『何が食べたい?』と問い掛けた。