「そう言えばもうすぐ中間テストだね」
ポロっとそう言ってから気づく。
「みんな、クラスってどこ・・・?」
うちの学校はテストごとに成績でクラスが変わる。
上位10位がSSクラス、11位から40位がSクラス、41位から70位がAクラス、71位から100位がBクラスなんだ。
私はSSクラス。
「あー、みんな学校行ってないんだよ」
・・・え?
どういうこと・・・?
「オンライン授業に家でテスト」
・・・なんで学校行かないんだろう・・・。
そんな疑問が顔に出ていたのか、氷空くんは笑って教えてくれた。
「顔がね、目立つでしょ」
えぇ、そうですね。
「ついでにみんな勉強も運動もできる」
えぇ、そうでしょうね。
「つまり、学校に行くと面倒くさいくらいに騒がれて、」
えぇ、そうなりますよね。
「女子がたくさん寄ってきて気持ち悪い」
あー、成程。
つまりは目立ちたくないってこと、だよね?
「でも真空がいるなら学校行こうかな」
「え?無理しなくてもいいよ・・・?」
成績面で大丈夫なら自分で好きな方に・・・。
「氷空く~ん、気持ち悪いよ~」
「ぅ、煩いなっ・・・。
ね、真空、行ってもいいでしょ・・・?」
「わ、私に聞いても氷空くんの好きに・・・としか言えないけど・・・」
「真空は優しいね、ありがとう。みんなは来なくてもいいから」
急にみんなの方を見て笑った氷空くん。
「あ、ねぇねぇ、動画のグループ名って聞いていい・・・?」
「言ってなかった?」
「・・・え、うん」
「そかそか、ごめんね。俺らはVista(ヴィス)っていう名前で活動してるんだ」
Vista・・・かっこいい。
私もそこの一員に認められたいなぁ・・・。