ゆらゆらと降る雪の中で、僕の時間は無言という形で止まり、「遥斗くん、教えて。何を苦しんでいるの?」と真白先生の声でまた時間が動き出す。
僕は真白先生に振り向くのをやめて、真白先生が口から出す言の葉を受け取れず、いや、受け入れることが出来ず、心の中で「僕は言葉なんていらない。言葉はいつも僕を傷つける。言葉はいつも、僕を、僕自身を受け入れることなく、最終的に僕の気持ちを、僕の心を置き去りにする。誰かと言葉を交わして、支えてくれたり、助けてくれたり、救ってくれたり、そんな言葉は僕からいつも遠ざかり、まるで逃げていくんだ。
でも───言葉が怖くて逃げているのは僕も同じなんだ────」
真白先生の言葉の一つ一つを無視して僕はゆっくり校舎の外へと出た。
少し、少しづつ、雪は勢いを強め、僕の身体中を冷たく包んだ。
僕の足はこれからどこへ向かうのだろう。
その彼方かなた、先の未来──僕が、僕自身の身体や心が、まるで苦痛を伴うこともないような形で、まるで今まで僕がこの世界に存在しないみたいに、そんな形で──どうか消えていますように──────
§
僕は真白先生に振り向くのをやめて、真白先生が口から出す言の葉を受け取れず、いや、受け入れることが出来ず、心の中で「僕は言葉なんていらない。言葉はいつも僕を傷つける。言葉はいつも、僕を、僕自身を受け入れることなく、最終的に僕の気持ちを、僕の心を置き去りにする。誰かと言葉を交わして、支えてくれたり、助けてくれたり、救ってくれたり、そんな言葉は僕からいつも遠ざかり、まるで逃げていくんだ。
でも───言葉が怖くて逃げているのは僕も同じなんだ────」
真白先生の言葉の一つ一つを無視して僕はゆっくり校舎の外へと出た。
少し、少しづつ、雪は勢いを強め、僕の身体中を冷たく包んだ。
僕の足はこれからどこへ向かうのだろう。
その彼方かなた、先の未来──僕が、僕自身の身体や心が、まるで苦痛を伴うこともないような形で、まるで今まで僕がこの世界に存在しないみたいに、そんな形で──どうか消えていますように──────
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