僕は下駄箱の前に展示てんじされている折り紙おりがみの創作物そうさくぶつに挟まれている姿見すがたみのちょうど前方に立っていて、姿見は皮肉にも僕の怯おびえてる姿を映うつし出す。
そして、姿見の横に開ひらいたペースがあり、そのペースの横に保健室がある。
つまり、今ここで保健室に逃げることも出来る。
視線の先にはそんな現実から逃げようと怯えてる僕が姿見でありのままを映していて、僕は見るに堪たえないと瞳ひとみをギュッと強く閉じた。
教室に向かう前から僕はイジメという現実に怯えていて、時より足を動かせなくなる。
それは僕が止まった時間を生きていて、現実で行われる光景、それによる記憶により、僕の心は苦しいのと辛つらい気持ちをこの言葉のメッセージを誰かに受け入れてほしくて、誰かに理解してほしくて、でも、そんな存在は1人もいなくて、もし居いたとしても今度は畏れで打うち明あけることも出来ず、きっと受け入れられないと端はなから決めてしまう。
でも、現実が上手くいったとしても僕は臆病で勇気もないし、それらの強さもない。
───だから現状げんじょうは変わらない。
だから、見たくない現実に瞼まぶたを閉じる。
見たくない記憶でさえも目を背そむける。
僕の意識いしきが逃げようと認識にんしきすると不思議ふしぎと足は動くようになる。まるで重い枷かせから解き放たれるみたいに。
動く僕の足の感覚を感じると保健室に歩を進めて行く。
その時───ズキンと両足の裏が痛んだ。

