同窓会に行ったら、知らない人がとなりに座っていました

 田中が振り向き言う。

「お力にはなれる。
 ――というか、お前しかなれない」

 そうなんですか?
と見つめたが、田中は次の言葉を出さなかった。

 工事車両の音がすごいせいで聞こえないのかな? とも思ったが。

 田中の唇はまったく動いてはいなかった。

 あまりの長い沈黙に、実は今、腹話術でなにか言ったのだろうか、と一瞬、疑う。

 いきなり黙り込むことの多い田中だが。

 今のは、なにか言葉のつづきがありそうだったのに。

 めぐるは運ばれていく長屋であった物を見ながら言った。

「ここ、買おうかと思うんです」
「え?」