同窓会に行ったら、知らない人がとなりに座っていました

「それで、竜王戦、もし、俺が田中に勝ったら、俺が君をもらおうと思う」

「あのー、初対面ですよね?」

「そうなんだが。
 なにかを賭けた方が、人は強くなれる気がする。

 雑誌で君を見たとき、そんなに好みじゃないなと思ったんだが。

 こうして間近に見ると、少しは好みな気がしてきた」

 いや、無理やり好きにならなくてもいいのでは……。

 だが、黒木田はあくまでも、対局のために言っているようだった。

「仮想敵国じゃないが。
 俺の仮想の恋人になってくれないか。

 愛が最強と言うじゃないか。
 君を自分の想い人だと思って戦ったら、力が湧いてくるんじゃないかと思うんだ」

 そこで、健が口を挟んできた。

「なんだ、その、まるで、恋に恋してる中高生みたいなの……」