同窓会に行ったら、知らない人がとなりに座っていました

「なんで久門とお前の争いに巻き込まれるのか、意味がわからないが」

 すまない、と田中は久門の代わりに謝った。

 ――あいつ、勝ち残れてもないのに、何故、竜王戦で決着をつけるとか言ったんだろうな。

 よく考えたら、まだはじまってない、他のタイトル戦でやればいいじゃないか。

 そう思ったとき、黒木田が言った。

「でも、おかしな話だよな。
 俺が苦労して勝って、なんで、久門がその子と結婚するんだ」

 いや、ほんとうに申し訳ない、と思ったとき、黒木田がメニューから顔を上げ、
「俺は決まったぞ」
と言った。

「俺もだ」

 二人で店員を呼ぶ。

「カツ丼」
と同時に言った。

 同じものを頼むのはお互いわかっていた。

 二人ともメニューの同じところを見ていたからだ。