「そもそも、お前、めぐるのなにがいいんだ。 まだ出会ったばかりだろうが」 と田中が久門に訊く。 百合香がサービスで、ココアを振る舞ってくれたので、みんなでテーブルで飲んでいた。 いや、自分が飲むついでに、 「いるかい?」 と多めに作ってくれただけなのだが。 「そりゃあ、めぐるんちゃんのクラスメイトの田中には、思い出も歴史も敵わないけどさ」 と言う久門に、 いや、すれ違い同級生なので、思い出もなにもないんだが、と二人は思っていたが。 二人ともカップを握ったまま、黙っていた。