「いらっしゃいませ~。
あっ、久門さんっ」
めぐるが、サインして週刊誌を飾れとかよくわからないことを言い出す常連さんや百合香を止めていたとき、ガラガラと食堂のガラス戸を開け、久門がやってきた。
「こんにちはー。
あれ? 田中いないの?」
「いつもいるわけじゃありませんよ……」
と苦笑いしてめぐるが言ったとき、久門の視線がテーブルの上に広げてあるあの週刊誌を向いた。
「僕も買ったよ、それー。
顔の角度いまいちだったんだけどさ」
「あのっ、久門さんのところにも発売前に確認の電話、ありました?」
「あったあった。
あの日、空港にいらっしゃいましたか? って言うから、はいって言ったよ。
天花めぐるさんとお付き合いされてるんですかって確認されたから、いいえって言ったんだけどね」



