同窓会に行ったら、知らない人がとなりに座っていました

「ああ、
 あれは、おばあちゃんちを手伝ってるだけです」

「この店は?」

「実家を手伝ってるだけです」

 意外に手早く箱に詰めためぐるは、蓋を閉めながら、考える風に言う。

「そういえば、この店とおばあちゃんの店、結構距離があると思うんですが。
 死神さんは、どちらにお住まいなんですか?

 ……あ~、すみません。
 個人情報ですよね」

「いや、どっちも家からは近くない。
 師匠に頼まれて来ただけだ」

「死神さんのお師匠様……?
 あ、さては、落語家ですね?」

 死神が一人歩きしている……。

 お前、落語の「死神」から思いついたな。