迷路の先には君がいた


 鷹也は感極まったように、皆の前だと言うのに芙蓉を引っ張ってぎゅっと抱きしめた。

 ヒューヒューと皆がはやし立てた。彼の父が、代わりにマイクの前に立った。

「まったく申し訳ございません。愚息は彼女に夢中でして、ま、見ていただければわかりますね。私も彼女の手腕には目を見張るものがあり、誕生日祝いはこれ以上のものはないと思いました。皆さんもそう思いませんか?」

 わーという歓声と拍手に包まれた。

 * * * 

 鷹也は皆にひとしきりからかわれた後、壁際で静かに飲んでいる二人の親友の前に芙蓉を連れて行った。