「「……?」」
私の言葉に、悠紀くんとマスターさんが一瞬止まる。
と、Y地区ではあまり聞かない車の音が近づいてくるのがわかる。それも数台。
「……え?え?」
どうやら見覚えのある車なのか、私達がいる所に高級車がズラリと並ぶ。
そして降りてきたのは。
「「小春お嬢っ!!」」
「勇太郎さん!勇次郎さん!!」
黒い車から降りてきたのは、久しぶりに会う双子達。
久しぶりに会えた喜びに、思わず全力で走って二人に抱きついてしまう。
「お帰りなさい!!勇太郎さん!勇次郎さん!!」
「ようやく俺達の疑い晴れましたわ。」
「全く、日本の警察が無能かと思ったぜ。」
変わらない強面、変わらない大きな身体。だけど何も変わっていないからこそ嬉しくて堪らない。
そして、降りてきたのは双子だけじゃない。
ズラリと並ぶ高級車に、次に降りてきたのは……。
「ま、前田さん……なんでこんな所に!?」
美那が激しく動揺しているのがわかる。
口元は笑っているが、目が完全に泳いで汗をダラリとかきはじめる。
しかし、次に降りてきた人物には美那は言葉一つ出せずにいた。
「…小春、誰だ?この爺さん達。」
悠紀くんが不思議そうな顔で私に尋ねる。
「美那さんのお父様と、前田さんのお祖父様です。」
髭を生やしている体格の良い美那の父親と、白髪で少し髪の毛が薄い、杖を持っている前田さんのお祖父さんが、動揺が収まらない美那の前まで歩いていく。
「な、な、なんで、パパと前田会長がここにいるのよ。」
「この馬鹿娘がっっ!!!」


