視える私の見える好き














Chapter.6


「あら、皆さんお揃いで。」


まるで背筋が凍るような、聞いたことがある声のする方へ振り向くと、

美那と悠紀くんが立っていた。


「……悠紀くん。」
「……また来たんだ。本当に懲りないね。それとも痛い目合わないとわかんない?」

冷たい声に、長い前髪から見える突き刺さるような視線。

これだけで泣きそうだが、大丈夫。
もう少し。もう少ししたら、私はもう貴方の前に二度と現れないから。

だからこれだけは……。


「Y地区の開発の話、美那さんは悠紀くんにどんな嘘をついてるんですか?」
「は??」

悠紀くんの声が、さっきよりも冷たく、尚且つ私に対して苛立ちが含まれたのを気付きながらも話を進める。

「Y地区の、皆さんの居場所を無くしてまで建てるリゾート地の計画は順調ですか?」
「……小春…てめぇ。」

私が話す内容と、美那から聞いてる内容と全然異なるのか、流石の悠紀くんもジリジリと私に向かって近づいているのがわかる。

「……ふーん。たかだか一般人のガキのくせによく調べたわね。えぇ順調よ。再来年にはこの地区も更地になって、その後でリゾートホテルやゴルフ場が建つでしょうね。」
「……美那!?」

悠紀くんの足が止まり、見たことが無い美那の本性を見て悠紀くんが動揺している。


……馬鹿。
心の中でしか言えないけど、悠紀くんにこれだけは言っておくよ。

見る目ないね、悠紀くん。
この女の本性だよ。

「悠紀にY地区の案内を隅々やらせて、面倒くさそうな住民は排除させて貰ったわ。生きる価値も無いくせに抵抗する力だけはあるって邪魔だもの。」

「美那てめぇ!!」

ゆうまが怒り狂ったかのように、傷を押さえながら叫ぶ。