視える私の見える好き


「……止めろよ。」

そう言いながらも、ゆうまの身体に手を回す私の手を払いのけない。

「……大丈夫だから。いてーけど、生きてっから。」
「……心配させないでよ。馬鹿ゆうま……。」

マスターさんが立てるか?と、ゆうまに手を差し伸べ、痛みで顔を歪ませながら立ち上がる。

「何処の奴らかわかるか?」
「わかんねっす。ただ、何日か前に直樹達がやられた奴らと同じっす。」
「……荒れてるな。最近おかし過ぎるぞ。」

私の前で隠そうともしない会話の内容に心当たりしかない。

そして、その事を今いるメンバーに伝える為に私は、Y地区に来たんだ。


「Y地区は大規模な開発事業によって消されようとしてます。住民が住んでるにも関わらず、リゾート地を作る案が出てるそうです。」

「「!?」」

「元々、Y地区の土地に所有者がいたのはご存知でしたか?」

流石にある程度の情報を持ってるマスターさんも、耳には入っていたらしいが噂だと流していたらしい。
ゆうまは、訳がわからない顔をしながらY地区が無くなる可能性を理解したのか、不安を隠せない表情をしていた。

「……美那か。」

マスターさんは直ぐにその黒幕である名前を口に出す。

「え!美那ってあの美那か!?この地区を綺麗にして、皆の住む場所を作るって言ってくれたんだぞ!?小春!お前またホラこくのかよ!!」

動揺を隠せないのと、私に対して不信感があったゆうまが、叫びながら私を責める。


「ゆうま!!」

マスターさんが、ゆうまの名前を大きな声で呼んで落ち着かせるが、私はもう責められても取り乱さない。

「……させません。そんなことさせないから、大丈夫。」




私は、皆を守る為に。
悠紀くんを……助ける為に来たんだよ。