視える私の見える好き


「多忙な私がね?ちゃんと半年予約を取って待っていたらこれよ?舐めくさるのもいい加減にしてよ。」
「美那さん…子供相手によしなよ。」

私を責める美那を、背の高いスーツを着た男性が呆れたように(なだ)める。

「もう~前田さんたら~。本当にお優しいんだから~。せっかく私達の結婚が幸せか見て貰いたかったのに、パープルで占いをしてから入籍って前田さんのご意見を尊重したのに、この女のせいで見て貰えないんですよ~?許せます~?」


結婚……?
入籍……?

何を言ってるの?


「さっさと店を開けなさいよ。じゃないとこの店がどうなるか知らないわよ?」


血も涙も、そして人としての常識も無い言動を放つ美那。
そして何よりこの男性と結婚をしようとしている事実に、怒りで思わずギュッと拳になってしまう。

「お店なんか開けなくても見てあげます。今此処で。」
「あら、お利口さんね。良かったわね~前田さ…」
「幸せになれません。」
「は?」

美那が話し終わる前に言葉を被せる私に、勇太郎さんは額に手を置いてため息。勇次郎さんは手を叩いて笑っている。

「この男性と結ばれる事はあり得ません。というか、美那さんは誰とも幸せになれません。占いは以上です。」
「なっ……!!」
「料金は要りません。お引き取り下さい。」


私の失言とも取れる言葉に美那はビックリして目を見開き、こめかみに青筋を立てているのが見える。

そして一緒にいた男性は、この場でも冷静に私に質問をしてくる。

「それは事実ですか?僕らに対しての憎しみの感情から来る言葉では無いんですか?」
「前田さん!嘘に決まってるじゃない!?何よこのインチキ占い師!」

取り乱す彼女とは真逆に、冷静に私の返事を待つ男性。