視える私の見える好き


「ふぅーー。」
「心春お嬢もう大丈夫ですよ。」
「ありがとうございます。勇太郎(ゆうたろう)さん。」
「とりあえずケツに一発かましといたわ。」
「乱暴はダメですよ、勇次郎(ゆうじろう)さん。」


つるつる頭のスキンヘッドが勇太郎さん、短いパンチパーマが勇次郎さん。
二人は双子であり、そしてあのY地区出身者でもある。

正直さっきみたいなお客は今に始まったことじゃない。昔は本当に警察を呼ぶことも多々あったが、たまたま次の予約だったこの双子が、先ほどのように助けてくれたことから、この占いの館のボディーガードとして雇うことになった。

二人は喜んでいたし、私もこの二人のお陰で身の安全が保証されて安心している。

二人の生い立ちは詳しくは知らないが、所々にある顔や腕の傷痕に、数々の修羅場で自然と人相も悪くなりましたわと、笑って話してくれた。

というかこんな二人が【運命の証】が見えるかどうかを占って欲しいという、乙女のような願いでキチンと半年待ちの予約を取って、待っていたことが可愛いらしくて仕方ない。


「俺ら、生まれがあそこだから一生日陰で暮らしていくもんだと思っていたし。こうしてX街を堂々と歩けるのは心春お嬢のお陰ですよ。」

「下手したらいつ刺されてもおかしくない地区だしな。ま、刺されても俺らは死なないけどな。」

「「あとは俺の未来の嫁は何処にいるのかなぁ。」」


息ピッタリに話す二人を見てパープルのベールを被りながらクスリと笑う。