視える私の見える好き


何だか変な流れに、完全にさっき答えてしまった私の答えは間違えていると気付く。だけど後には引けない。

「仕事を紹介して下さい。」

お願いしますとY月グループに頭を下げるが、これで見切られたらもう私は次の作戦が思い付かない。
不安な思いで彼らを見たら、困った顔をされながらも悠紀くんが口を開く。

「まぁ眼鏡ちゃんが出来る仕事ていったら飯炊きの手伝いくらいじゃね?とりあえず来る?今丁度マスターの…飯炊きの店に行く所だから。」
「は、はい!!」
「は?ちょ、悠紀くん?」


胸元に光る悠紀くんのあの文字が、さっきよりも強く光っている。


もしかして……さっきの私みたいに私を見て胸が苦しくなってる?何か感情が動き始めてる?

そんな自信過剰な事を思いながら、私は彼らの後ろを歩いてついていった。



とりあえず良かった。
このままお別れじゃなくて。
悠紀くんの背中を見ながら後をついていく。

身長何センチなんだろう。私よりもずっと大きい。

何が好きなのかな。
学校……行ってないのかな。

ぐるぐるぐるぐる、聞きたいことは頭の中に沢山あるのに一つも言えないまま、Y地区の中心部へと歩いていき、築年数何年なんだろうと思う程の、古い木造二階建てのお店の前で足を止める。

「俺、眼鏡ちゃんとマスターで話してくるからお前ら仕事戻って。」
「は?俺たちは?」
「呼ばれたのは俺だけだろ?文句あんの?」
「……ないっす。」

金髪の男の子と太った男の子が少し焦りながら、私達から離れていく。

その会話を聞いてるだけでも怖くて涙目になってしまったのは、誰にもバレていないと思う。