「え?こわ、またあのY月グループ?」
「そうそう。それがさ、噂だよ?うちの学校の三年がきっかけらしいよ。」
「えー?何それー?意味わかんない。」
「まぁ噂だけどね?」
Y月グループ。
友達の居ない私でも耳にするグループだ。
何より勇太郎さんと勇次郎さんの口からよく聞く言葉。
「Y月グループ云々より悠紀っていうそこのリーダーがヤバいんですよ。」
「そうそう、アイツ本当に17かよって言うくらいタチ悪いからな。流石の俺らでも悠紀には関わらないようにしてるぜ。」
全く想像もつかない話。
何よりこの双子もY地区ではなかなかの知名度らしく、かなりヤンチャな分類の筈なのに、その二人がY月グループのリーダーとは関わらないと話している。
私には無縁中の無縁で、役に立つ知識ですら無いと思っていた。
「待って、アレヤバくない?」
「え?何で此処にいるの?」
「怖…。ちょっと先生呼んだら?」
窓際の席に座っているクラスメイトが、外を見て騒いでいる。
それに釣られて、他のクラスメイトも窓に集まり、外を確認しては同じ言葉を吐いていく。
私も何があったのか気になり、同じく人混みの中を掻き分けて少しの隙間で外を見ると、
Y月グループメンバー数人が、学校の校門付近で校舎を見て何か叫んでいた。
「おいコラ!三年A組渡辺トモ出てこい!!」
「隠れても無駄だぞコラ!渡辺トモ!ネタ上がってんだぞ!!」
金髪の髪色をした男とかなり太った男が、校舎に向かって三年生の名前を出して怒っていた。
そして──。


