視える私の見える好き


そんな素敵な言葉を言われ続けて17年。


なんで私なの?

なんで私に力を与えたの?


考えても考えても出る筈のない答え。


印象に残らない顔立ち。
最近ニキビも治らない。
視力は小学生から悪くなり、運動会ではいつもビリ。

仲が良いと思っていた友達に自分の能力を話したら、次の日から目も合わせてくれなくなった。

隣の人から机を離されたことは数えきれない。
お弁当を一人で食べた事も数えきれない。

せめて新しいスタートを迎えたくて頑張って頑張って勉強して合格した進学校。
虐めは無い代わりに、元々の本質の引っ込み思案のせいでクラスから消えてしまった自分の存在。

知る人ぞ知る名誉の制服は鉛のように重い。

結局はギリギリで合格出来た偏差値の高いこの進学校も、劣等感が強くなるばかり。

それでも振り落とされないように、置いていかれないように睡眠時間を削って必死でする勉強。



ねぇ神様。
この能力与えたことを後悔してるでしょ。

取り柄の無い、魅力も器量も兼ね備えていない私なんかに特殊能力を与えて失敗したと思っているでしょ?

どんなに思っても、どんなに願っても消えてくれないこの力。
胸元に光る文字も消えてくれない。

優しい光が時々辛い。


運命の相手なんて見えなくてもいい。
そもそも出逢える確率が低いのも知っている。

私の特殊能力より、私なんかの運命の相手の言葉の方が非現実的だよ。

私なんか…。

私なんか…。