恋というものが一体どういうものなのかすら知らないあんぽんたんな頭をしたわたしには、告白まがいなことをすることすら間違いだったのだ。
自分の早まった行動にこうして反省するのは、今までもたくさんあった。
だけど今回は事の重大さが今までとは桁違いだ。
「ああ、本当にどうしよう……」
賑やかなクラス内では、わたしの嘆き声なんてすぐにかき消されてしまう。
クラスメイトは入学式の日に行われた争奪戦にて見事に獲得した友人と楽しそうに話をしている。
まあ、少しわたしの表し方が特殊で悪意が込められていると思わないでもないけれど……。
もうその頃には友達を作ることを完全に諦めていたわたしは、はあ、と深いため息を吐いて自分の席に座った。
唯一救われたのは、座席の位置だ。
わたしの机の周りには比較的大人しい人たちがいて、一軍女子と呼ばれる子の机がなかったのは不幸中の幸いだった。
だって、もし一軍女子の机が自分の席の近くにあったら、椅子を使われ、机に座られ、わたしの席はキラキラとした女の子たちの女子トークのための場所と化してしまうからだ。



