先輩のこと、好きになってもいいですか?



実は、ある深刻な問題が2つあって。


まず1つ目は、入学式が行われた日、教室内で友達の争奪戦にわたしだけが入っていけないという問題が発生した。


どんどんグループができ始めているのに、人見知りなわたしは誰にも話しかけることもできず、また誰からも話しかけられず。


ここで察した人は察しただろうけれど、そう、つまり。

わたしには今友達が誰ひとりとしていないのだ。


そして、もう1つの問題。


これがかなーり重大なことで……。


入学式の翌日、わたしはある男子生徒に告白まがいな告白をしてしまった。

それも、学校中で人気だという“あの”和泉先輩に。


そして、今日は告白まがいなことをしてしまった日の翌日。


恐らくわたしは、ずいぶんと早まってしまったのかもしれない。

ひと目しか見ていないだけの相手に、しかも先輩に、しかも学校の人気者に、告白とほぼ紙一重のことをしたのは間違いだったのかも。


そんなことを思い、青い顔をしながら存在感を消して後ろ扉から教室の中へと入る。