肩の状態も良くないし、医者からは頭のほうも急に何かあるといけないから気を付けるようにと言われていた。
気分が悪くなった時に、側に誰もいないと手遅れになることもあるからだと説明された。
実はここ最近、私の頭の中は信也さんのお父様の言葉で埋め尽くされていた。
退院後、お会いしたのだ。会社にいずれ入れていただくこともあり、交際相手として彼から紹介された。
彼が今までの経緯や、私が工場勤務になったことや、怪我をさせたのはひいては自分のせいもあると説明してくれた。
その時、お父様から彼が今『ノアケミカル販売』という会社を立ち上げるために準備をしていて、近いうち初代社長になる予定だということを聞いた。
つまり、販売会社を自社で作り、SUNAにこれ以上新しい研究商品は卸さない。