腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

「また、どこから、橙華に害が出るかわからないから、仲良くしないで、距離を取って……」

「うん」



気づいたら───。



「気づいたら、私はもう、独りぼっちだった」

「……」



気づいたら、人に囲まれていたのは私じゃなくなっていた。

私じゃなくて、仮面を被った人。

本当の私は、臆病で、弱者。

親に逆らうことも、できなくて。



「……こんな面倒な女、早く捨てたほうがいいですよ」

「は?」



投げやりに言葉を言うと、翠さんは眉を寄せた。

なんかヤバい……と思ったときには遅かった。



「んっ、んぅう……!」



深い深いキスが迫ってきた。



「次んなこと言ったら、あっという間に食べちゃうからね?」

「っ……」



はぁっ、と大きく息を吸う。



「蓬、愛してる。だから、絶対捨てることはない。早く降参したほうが身のためだけど」

「〜っ」