腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

ボロボロと、涙が溢れた。

こうやって人に話すのは、初めてで。

拙い言葉でしか言えないのに。



「ゆっくりでいいよ」



翠さんは優しく、そう言ってくれて。



「辛かったな」



優しく、抱きしめてくれた。



「信頼できる人も、頼れる人も、心を許せる人も、いなくて……っ」

「……うん」

「いつの間にか、独りぼっちに、なってて……」

「うん」



独りで生きることに、疲れてしまって。



「明日起きたら……もう、自分が、消えてる気がして……っ」

「うん」



仮面を被り続けることに、慣れてしまって。

本音が、本性が、出せなくなってしまって。



「寝ることも、怖くて……。“本当の私”には、明日なんて、来ないんじゃないかって……思ってて……っ」

「……辛かったね」



ああ、人の温もりって、こんなにも温かいものなんだ。

人肌に触れたのは、何年ぶりだろう。