腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

橙華……ごめんなさい……っ。



「ごめんなさい、ごめんなさい……!」



翠さんの腕の中で泣きじゃくっていたら。



「それってさ、俺への謝罪? それとも、妹ちゃんへの謝罪?」

「え……?」



そっと、ベッドに下ろされた。

座った私の顔を、ゆっくりと持ち上げる。



「俺のこと、愛せないってこと? それとも、愛する資格がないと思ってる?」



目を細めて笑う表情に、ドクッと心臓が大きく鳴る。



「……どっちもよ。私には、愛される資格も、愛する資格もない。私は、愛を知らない。本当の愛ってなに? 相手から、必要とされること? なら、いらない」

「……」

「私が欲しいのは……っ、橙華の幸せだけ!」



静かな部屋に響いた。

翠さんは、無表情になった。



「偽りの愛を、注がれてた。でも、橙華はその偽りの愛さえももらえなかったのよ……。私のせい。私が、生まれてこなけれ───」

「それ以上、言わないでくれる?」

「ぇ……?」