腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

「守るって言って……反抗できない私はただの駒ってことじゃない……っ」



悔しい。何も言えないのが。

ねぇ、どうしたらいいの?

誰か、助けて……。

私が反論すれば、橙華に危害が及ぶ。

でも、反論しなければ。

橙華は、傷ついたままなのに……っ。



「橙華……ごめんなさいっ……!」



頼りないお姉ちゃんで、ごめんなさい。

傷つけて、ごめんなさい。

守れなくてごめんなさい。

私の、せいだ。



「私が、生まれてきたのが悪いんだ」



私を望む人なんて、いない。



「じゃあ、俺が望んであげる」

「……っ、え?」



声が聞こえたときにはもう、体が浮いていた。

ボヤけた視界には、翠さんの瞳が映った。

なん、で……っ?

だって、鍵までかけていた。

なのに、なんで……翠さんの腕の中にいるの?



「や、やめて……っ」

「なんで?」

「私は、愛されていい人間じゃないっ……!」