腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

そう言い合っていると、扉がバァン!! と勢いよく開いた。



「え……?」



すると、ズンズンと男の人が入ってきた。

いや……誰?



「……兄貴、何しにきたんだ」

「え!?」



つい大きな声が出てしまって、口を塞ぐ。

う、嘘……翠さんのお兄さん!?

ちゃんと家族たちで集まって挨拶はしようと思っていたけど、まさか今会うなんて。

でも……たしかに似てる……。

翠さんは茶髪で、お兄さんの髪色はちゃんとした金髪。

でも瞳の金色は一緒だし、目鼻立ちがそっくり。



「あ? 敬語使えって言ってんだろ出来損ない」

「……」



え?

お兄さんの言った言葉に、驚きを隠せなかった。

……出来損ない?


───『この出来損ない!! こんなこともできないの!?』

───『橙華、なんでこんなこともできないんだ!』

『本当』、


───『あんたなんか、生まなきゃよかった』