腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

「ははっ、言わなくても話が早い。大丈夫、必要な物はないから。あ、後ろの二人の自己紹介していい?」

「どうぞ」



後ろに立っていた二人が前に出てきて、ソファに座った。



「はじまして、蓬様。俺は小さい頃から翠に仕えてきた冬月泉(ふゆづき いずみ)と言います。生徒会副会長を務めています。三年です」

「知っています。これからよろしくお願いします」



ペコリと頭を下げる。

まあ、すぐに契約は終わる。

結婚してもいいし、しなくてもいい。

私は恋愛事に興味なんてないから。

すると、茶髪の男の人が前に出た。



「俺は朝比奈綴(あさひな つづり)。二年」

「よろしくお願いします」



一瞬睨まれたけど、この程度ビクともしない。

さてと……。

カバンに物を入れ、立ち上がる。



「そろそろ行きます。私は“優等生”なので、遅刻するわけにはいきません」

「オッケー。じゃ、こっちで手続きはしてるから。まだ言わないでよ? 寮に入る者として、全校集会があると思うから」

「わかりました」