腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

「私としては付け加えようと言う部分はないです。サインはどこにすればいいですか?」



カバンの中から万年筆を取り出す。

すると、会長さんはもう1枚紙を取り出した。

そこには、二人が署名する場所があった。

すでに会長さんはサインをしていて、最初から狙っていたのがバレバレだった。



「印鑑がないので、直に書かせてもらいますね」

「どーぞ」



ペンを走らせ、サインを完了した。

すると、会長さんは紙に目を通した。



「……うん、オッケー。じゃ、僕ら今日から婚約者ってことで。よろしく、蓬」

「はい、翠さん」



名前で呼んでみると、ニコリ、と笑った。

それにしても、容姿がものすごく整っている。

揃った目鼻立ちに、色素の薄い髪色、瞳。

……でも私は、顔で絆される人じゃない。



「それで、私は生徒会に入るんですよね? すぐに必要な物を教えてください」



カバンからメモ帳を取り出すと、翠さんはニッコリ笑顔を浮かべた。

……目が笑ってないけど。