腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

『え、えー……ふ、副会長からも一言』



ほら、こうなるから。

綴が中途半端なせいで、私にマイクが回ってきてしまった。

それと同時に、女子の歓声が聞こえた。



「蓬様ー!!」

「きゃー!!」



なんとも迷惑な。

私はただ平穏にこの一年を過ごそうと思っていたのに。

断るわけにも行かず、マイクを握った。



『新生徒会副会長の着任した九条蓬です。第88回、聖フェリシテ学園高等部の生徒会を任されたからには、しっかりと皆さんをまとめ、責任を持って行動して行きます』



本心の欠片もないことをベラベラと喋れる口に、自らのことながら関心した。



「本当に面倒。綴、なんてことしてくれたのよ」

「知らね。翠に生徒会には置いとけって言われたからな」

「あとで翠さんシバく」

「お姉ちゃん物騒だよ」



生徒会長は前生徒会に入っていたことが条件であり、演説で決まる。

綴はほとんど何も喋らない異例な演説をしたが、人気で生徒会長になったズルい奴。

副会長と書記やらの諸々の役職は生徒会長推薦だから、選んだ綴を恨むしかない。