腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

私は、目元を抑えた。



「ごめんね、橙華。橙華は悪くない。全部、ぜんぶ……自分のせいだから。私と一緒になんか、生まれたくなかったよね。ごめんね」

「どうして……っ」

「え?」

「───どうしてお姉ちゃんは、嘘つくとき、嘘つかれたとき、笑うの……!」

「え……」



私、笑ったっけ?



「先に死ぬのなんて、許さないから。ごめんって言うなら……生きて、ちゃんと……私の誕生日、お祝いしてよぉ……!」

「っ……」



不幸にならないで。それが、私の切なる願いだった。



「私はお姉ちゃんのこと、大好きだから! お願い、死なないで。独りで抱え込まないで。話してよ……もう、独りじゃないじゃん」

「───そうだ、蓬」

「翠さん……」



独りじゃない。

私が、小さい頃から一番欲しかった言葉。



「お前はもう、独りなんかじゃない。いっつも言ってるだろ……俺がいつでも聞くって」

「っ、すい、さん……っ」