腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

「どうしてもっと早く、気づこうと、お姉ちゃんの痛みを知ろうとしなかったんだろ……っ」



もう、遅いよ。

お姉ちゃんは私が、『あんたなんか、生まれてこなければよかったのに』と言ってから、会う度に微笑んでいた。

痛々しくて、無理して笑っていた。

どうしてもっと早く、わかってあげられなかったんだろう。

あの笑顔はいつも曇ってた。

理由なんて、考えたらわかったでしょ……!!



「ごめん、ごめん、お姉ちゃん……っ」

「蓬……」



翠さんも、手を握りしめて震えていた。

ここにいる全員が、暗い顔をしていた。

当たり前だ。こんなの初めて見た、初めて知ったこと。



「───ま、って……」



私が、「幸せ」って言ったとき?

そのとき、死ぬ?



「っ!!」



『今、幸せ?』

『当たり前だよ! お姉ちゃんのおかげっ! 私、誰よりも幸せ!』



「お姉ちゃん……!!」



ま、ずい……!!

お姉ちゃん、元から死ぬつもりだったの!?



「お姉ちゃん、どこにいるかわかりますか!?」

「多分、家にいると思うけど……」



翠さんは、気づいてない。



「お姉ちゃんが、死んじゃう……!!」