『頑張れなくてごめん。
もっと頑張れば、あなたは幸せだったかもしれない。
出来損ないは私だよ。落ちこぼれで、欠陥品は私だよ。
でもね、橙華のためだと思って頑張ったつもりだよ。本当に、頑張ったつもりだったの。
でも、難しいよね。
どんな方程式より、計算が難しいこと。
自分があの親に媚びへつらうのを自分で見て、なんて無様なんだろうと思った』
私はどうして、ここまで背負わせていたんだろう。
自分が恵まれている? バカだ私は。何一つ恵まれていないのは、お姉ちゃんだ。
『こんな心の中で、手紙でしか言えないなら、静寂の中で消えたいと思った。あなたの心にある、汚くて、最低な姉のまま死にたい。
私は本当は、何一つ強くなんかない。
臆病で、逃げることしか考えない。
あなたのほうが辛い目に遭っているのに、私は逃げようとしてる。こういうところが最低だよね』
「私は、なんてことをしたんだろう……っ!」
お姉ちゃんの笑顔はいつも曇りがあった。
本当の幸せと感じ取れる笑顔がなかった。
こんなこと、思ってたなんて……っ。
もっと頑張れば、あなたは幸せだったかもしれない。
出来損ないは私だよ。落ちこぼれで、欠陥品は私だよ。
でもね、橙華のためだと思って頑張ったつもりだよ。本当に、頑張ったつもりだったの。
でも、難しいよね。
どんな方程式より、計算が難しいこと。
自分があの親に媚びへつらうのを自分で見て、なんて無様なんだろうと思った』
私はどうして、ここまで背負わせていたんだろう。
自分が恵まれている? バカだ私は。何一つ恵まれていないのは、お姉ちゃんだ。
『こんな心の中で、手紙でしか言えないなら、静寂の中で消えたいと思った。あなたの心にある、汚くて、最低な姉のまま死にたい。
私は本当は、何一つ強くなんかない。
臆病で、逃げることしか考えない。
あなたのほうが辛い目に遭っているのに、私は逃げようとしてる。こういうところが最低だよね』
「私は、なんてことをしたんだろう……っ!」
お姉ちゃんの笑顔はいつも曇りがあった。
本当の幸せと感じ取れる笑顔がなかった。
こんなこと、思ってたなんて……っ。



