腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

「こいつらはまあまあかなー。で、蓬に相談なんだけど」

「いきなり呼び捨てですか? 私、あなたと仲良くなるつもりはないんですが」



立ち上がり、荷物を持って去ろうとすると、また白髪の人に立ち塞がれた。



「……なんですか? 私忙しいんですけど」

「君、婚約者いないんだよね?」

「……」



いきなり、何の話かと思った。

高校2年生にもなって婚約者がいない私を馬鹿にしている? でも、そのために呼んだわけがない。



「君、俺の婚約者になってくんない?」

「……はい?」



突然告げられた言葉に振り返ると、そこには悪く笑う会長が。



「今日は生徒会加入のために君のところに行ったんだけどー、君の目見てわかったから。やっぱり婚約者となれば自分と同じような人がいいんじゃん?」

「どうして私ですか? そもそもあなたには婚約者がいたはずでしょう。まさか浮気ですか?」



そう。この人はこの学園で“王子様”と呼ばれている。

しかもその王子様は“紳士”と聞いていた。

そして、その王子様には婚約者がいたはず。