腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

今は使わなくなった下駄箱で、私はしゃがみこんだ。



「わ、たし……なん、て、ことを……」


『翠さんなんて、大嫌い!!』



思っても、ない……っ。

ただ、わかってくれないのがムカついて……。

私……なんてことを言ったんだ……っ。



「翠〜、そろそろ弁当食おうって泉が言ってんぞー。てか蓬知らねー……って、蓬!?」



きっと、保健室に行くつもりだったんだと思う。

綴と、目が合った。



「おいおい、なんでこんなとこいんだ? てか翠は? 一緒に保健室行ったんだろ」

「っ、グス……っ、うわぁぁん……っ」

「あ!? お、おい!」



しゃがみこんできた綴の胸元を掴み、わんわん泣いてしまった。



「私の、せいだ……っ!」



あんな、傷ついた顔してた……っ。



「うぅっ、うわぁん……っ!」



ずっと泣いた。

綴は何もわかっていないまま、私を抱きしめてくれた。

この人なりの優しさなんだな、と重いながら、不器用なところが翠さんと似ていると気づいた。