腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

まさかの涙目をしている翠さんに、さすがに悪いことをしたかと感じる。



「よ、もぎ〜……!! これに関してはマジ許さない〜ッ……!!」

「そんな悶え苦しんでいる姿じゃ、恐ろしさの欠片もないですね」



その瞬間、翠さんの薄い笑みが消えた。

そのお顔は、あまりにも怖かった。

こんな怖い顔をできる人いるの? というほど。



「蓬ちゃん」

「ひっ」



さっきまであんなに悶え苦しんでいたのに、少し震えているだけになり、恐ろしさが倍になった。

後ろに下がると、ベッドのフレームが当たりベッドに倒れ込んだ。

ヤバいと感じたときにはもう遅くて、翠さんの恐ろしい腕の中だった。



「本気で謝るまで、もう逃がさなからね?」

「す、すみませ……!」



でもなんだか手の上で転がされてる感じがあって、ついイラついた馬鹿な私は言ってしまった。



「蹴られてもう使えないんじゃないですか?」