腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

翠さんが突然棚をゴソゴソし始めた。

そして、出てきたものは。



「え、これ……」



女子なら全員が夢見るだろう、四角い黒い箱。

驚く私を前に、翠さんは箱を開いた。



「俺けっこーシチュエーションとか考えたんだけどさ、結局普通が一番蓬にとったらいいかなって思って」

「……なんですか、それ」



私をよく、わかってる。

ていうかヤバい、涙出そう。



「あれ、また泣く? 可愛いなぁ、蓬ちゅわぁんは」

「キモイ……」

「あはは、また辛辣〜。でも、俺のこと大好きだもんね?」

「……」



涙が出そうで必死に抑えるも、翠さんの気持ち悪い発言で涙が引っ込んだ。



「なんで睨むの〜。で、受け取ってくれますか? 蓬様」

「……嫌だと言ったら?」



試しにそう聞いたら、翠さんは耳元に口を近づけて言った。



「オーケーって言うまで、抱き潰す」

「っ……!」