腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

「言っとくけど、こうなったのは和葉ちゃんのせいだからねー?」

「は? どういうこと、和葉」



和葉は苦笑いをしてゆっくりと口を開いた。



「だって、蓬があまりにも不憫で。しかも様子を見てすぐにわかるくらい相思相愛だったし。だから蓬の電話番号と、計画を教えました」

「計画?」



だから翠さんが電話できたのか。

いや、それよりも計画ってどういうこと?



「んー、簡単に言うと桜小路家と九条家をぶっ潰そー! って話」

「簡単に言い過ぎです」



どうやら和葉と翠さんは仲良くなっていたようで、和葉のツッコミを受けている。

それより、桜小路家と九条家を潰す?



「蓬は知らないと思うけど、桜小路家と九条家は経営困難がひどくてねー。加賀美グループの傘下に置こうか悩み中〜」

「えっ? じゃあ買収されるんですか?」



だとしたら、どうして私を継がせようと……?



「買収ー……ま、そんな感じ。でも九条財閥も結構黒い仕事してるから今は保留。蓬の親たちはたぶん、蓬に継がせて自分たちは責任から逃げる。何もなく上手くいったら自分たちは利益だけ回収するつもりだろうね」

「最高にクズ」



和葉はニッコリと笑いながらそう言った。

本当に仕える主人の親に言えることだろうか。



「───で、ここからが作戦の話だけど」