腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

「ねぇ泉〜? 桜小路家潰せ」

「急になんですか」



白々しく入ってきた冬月さんは涼しい顔をしていた。

絶対聞こえてたくせに。止めてよ。

そう思ったけど、翠さんを止めることを優先した。



「す、翠さん! 勘違いしてますよ〜。触られてないですし、まだ二人きりで喋ったこともまだな……───いたっ」



ピンッとデコピンをされて、額を抑える。



「蓬の嘘なんて、すぐに見分けられんの。早く言え」

「だから嘘じゃありませんって! ほら、私翠さんのこと忘れられなかったしー……?」



すると、ガラリと扉が開いて……。

見たことないくらい笑顔の和葉と、顔を強ばらせている橙華が立っていた。



「かっ、和葉? なんでここにいるの?」



和葉は私の質問に答えず、スマホを部屋の端にあったテレビに繋げて動画を再生した。

その動画は……。