腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

「蓬、水を差すようで悪いが、これからどうしたい?」

「えっ……?」



急に何を言うのかとも思った。

でも……。



「二人の誤解も解けたんだ。もう婚約する理由ないだろ」



その言葉に、ゴクリと息を呑んだ。

たしかに、そうだ。

もう、あの人と婚約する理由はない。

橙華の本音も聞けたし、これからはどうとでもなる。

私は少し迷った末、翠さんに聞いてみた。



「まだ……私は翠さんの隣に立つ資格、ありますか……?」



まだ、好きでいてもいいですか?

そう聞くと、翠さんは……。



「ッ」



小さく息を呑み、私を抱きしめた。



「わっ、翠さん重いですよっ……」

「このくらい許してくれ。1週間泉に止められてたんだ」



……え?



「え?」



純粋に言葉に出すと、慌てたのは冬月さんだった。