腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

───え……?

いつの間にか、橙華が泣いていて……。

いつの間にか、橙華が私に駆け寄ってきて、抱きついて……。

私は、橙華の腕の温かさに包まれていた。


─── 『やった〜! 今回はお姉ちゃんに勝った〜!』

─── 『アンタとなんか、この家に生まれてきたくなかった』


あの、冷たい瞳。

喋りかけることも許されない、凍てついた空気。

どんなに謝罪の言葉を考えても、橙華にとったら気休めにしかならなくて。

謝罪さえできなくて……。


『と、橙華……おは』

『……』

『っ……』


目すら合わせてくれなくて……。

学校でも、家でも、すれ違って舌打ちされることなんてしょっちゅうで……。