「───は?」



朝起きたのは、午前10時。

昨日ぶっ通しでヤッたせいで、眠気がヤバい。

いや、それどころじゃない。



「蓬……?」



昨日まで、隣で寝ていたはずの蓬がいない。

隣の空いたベッドのシーツは、もう冷たくなっていた。

リビング、トイレ、洗面所……諸々探したが、蓬の姿はなかった。

寝室に戻って、連絡しようとスマホを取ったとき……。



「なんだ、これ……」



ベッドサイドのテーブルに、契約書と共に、手紙が置いてあった。

そして、蓬にあげたはずのブレスレットも。



「……は?」



俺は手紙を読んだ瞬間、絶望した。