「では、結婚会見は二週間後ということで。それが終わり次第、家長の座を替わる」
「わかりました」
「は、い……」
桜小路家との話し合いが終わり、結婚会見、入籍は二週間後に決まった。
入籍と同時に、家長の座を譲るということも。
それを聞くと、現実に戻されて。
涙が、出そうになる。
「蓬、ウェディングドレスはなんでもいいだろう? このカタログの中から決めなさい」
「は、はい……」
父親から渡されたカタログには、ウェディングドレスの写真が20枚ほど入っていた。
それを見ると同時に、死ぬほど嫌になった。
ウェディングドレスを見せるのは、翠さんがよかった。
しかも、娘の結婚に“なんでもいいだろう?”って。
どれだけ、愛されていないことがわかる。
きっと、家のことしか眼中に無いんだろう。



