「今日は元気なのね。一緒にスープでも飲む?」

「ありがとう。夜にうるさくてごめんね」


あまりにも元気に話す澪音の声に、起きてきた家族と俺の5人で、他愛のない話をして。


「旭陽眠かったら変わるから」

「はい、澪音が寝たら一回帰ります。」


朝方になって、澪音の両親が眠りに戻ってからも、澪音が眠くなるまで話し続けた。


「それでね莉音ちゃん、そのときの旭陽がね…」


そして、話疲れるようにして眠ってしまった澪音に、莉音さんと笑い合う。


「流石に疲れたでしょ。一旦帰って寝ておいで。」

「そうします。ありがとうございます」


信じられないほど元気で、奇跡みたいな夜。

そしてこの後、澪音は目を覚ますことはなく、その人生を終えた。