最低な元カレにフラれたらイケメン医師に成長した幼馴染からの溺愛がはじまりました。

「あれから、元カレから連絡は?」
「晃司から? あるわけないでしょう?」

驚いて、声が大きくなってしまう。
隣の部屋では奈美が一足先に寝ているから、慌てて声量を落とした。

「そっか……」
「まさか、晃司のことを気にしてたの?」

「実の父親があんな風に頭を下げてたんだ。奈美だって、本当の父親に育ててもらったほうが嬉しいかもしれないし」

「なに言ってるの!?」
稔の言葉を途中で遮っていた。

まさか稔が晃司のことを気にしていたなんて、少しも考えていなかった。

「晃司は私を捨てたんだよ。それだけじゃない。奈美のことだって、自分の子だって思ってなかった。最初に会ったときのことを覚えてるでしょう?」