たった独りの物語~私を殺そうとしている女の子を自分の手で育ててしまいました~




「成功よ。それが水。普段とはまだ違う気がしたでしょ? 次は素に自分の纏う電気を練り込む練習。最初がプラス,次がマイナスだと覚えて」



ふとエヴィーを見ると,既にいっぱいいっぱいの顔をしている。



(少しスパルタ過ぎたかしら。エヴィーなら問題ないと思ったんだけど……)



「や,やる。ちょっと待って」



エヴィーはふーーと長く息を吐いた。

呼吸を整え,真面目な瞳を私に向ける。



「うん,いいよ」



(こうもタフな精神でこられると,こっちもいじめたくなっちゃうわね)



私は軟水の発現についての一通りを終えて,私のオリエンテーションとした。



「いい? こうして1つずつ材料で分けて,発現させたいものは式で分量を確認する。そうすることで,魔力消費を抑える事が出来るの」