魔法を論理的に説明する授業と術を提案したのは私だ。
それは間違いなく学校のカリキュラムとして受け入れられた。
「魔法担当のミス クレアの名前に聞き覚えは?」
高校から大学までが一貫されているその学校は,優秀な魔法学生を育てるための機関。
限られた力ある教師によるよりよい教育のため,唯一教師の入れ替わらない特殊な学校。
ミス クレアは,私が"在学中の頃",そんな学校で魔法の教科担当をする筆頭教師だった。
(何より,私と約束してくれた。
魔法を必ず発展させ,知識と技術を王都に普及させると)
魔法学内で,座学の新しい分野を作る。
それはその一歩手前の約束だった。
願いを込めて返事を待つ。
戸惑いに満ちたエヴィーの返答は,私の背筋を冷たく撫で付けた。
「知らないわ。……魔法担当はアーヴィンと言う名前の男の人よエルさん」



