「いや、謝る必要はない。キミが作ったのか」
「はい。幼い頃から花を育てるのが大好きで。サシェの作り方を覚えてからは、香りの組み合わせや効果をいろいろ試してきました」
バラにガーベラ、ポピーにアネモネ、どれも種から育て、美しく咲かせるのが得意のためエドガーには『エリーヌは花の妖精だったのだな』とよく言われたものだ。
そうして咲いた色とりどりの花を摘み取り、ポプリやサシェにするのを教えてくれたのは、ヴィルトール家に仕えていた年長の侍女である。すでにこの世を去った彼女は、『気持ちを込めて作ると、花もそれに応えてくれますよ』と口癖のように言っていた。
一つひとつ丁寧に乾燥させた花は、一カ月から二カ月の間は芳香を楽しめる。
「安眠のわけはこれだったのか」
リオネルはサシェを不思議そうに眺めてからエリーヌに返してよこした。
「礼を言うよ、ありがとう」
「いえっ、そんなもったいないお言葉です」
皇帝陛下から感謝など恐れ多い。エリーヌは首を横に振って恐縮した。
「はい。幼い頃から花を育てるのが大好きで。サシェの作り方を覚えてからは、香りの組み合わせや効果をいろいろ試してきました」
バラにガーベラ、ポピーにアネモネ、どれも種から育て、美しく咲かせるのが得意のためエドガーには『エリーヌは花の妖精だったのだな』とよく言われたものだ。
そうして咲いた色とりどりの花を摘み取り、ポプリやサシェにするのを教えてくれたのは、ヴィルトール家に仕えていた年長の侍女である。すでにこの世を去った彼女は、『気持ちを込めて作ると、花もそれに応えてくれますよ』と口癖のように言っていた。
一つひとつ丁寧に乾燥させた花は、一カ月から二カ月の間は芳香を楽しめる。
「安眠のわけはこれだったのか」
リオネルはサシェを不思議そうに眺めてからエリーヌに返してよこした。
「礼を言うよ、ありがとう」
「いえっ、そんなもったいないお言葉です」
皇帝陛下から感謝など恐れ多い。エリーヌは首を横に振って恐縮した。



