魔石研究所に、そんなおもしろそうな本があっただろうか。
「魔石関係の本を侯爵殿下からお借りになって」
「魔石の本を?」
「はい。ずいぶん熱心にお読みになっているご様子です。部屋からお出にならないとおっしゃるので、警護の必要はないと判断し戻りました」
単に知り合いだから訪れたわけではなかったらしい。
大量に借りるほど魔石に興味があるのか。それともダリルから強く勧められて断りきれなかったのか。
いずれにしても夢中になって読むほど楽しんでいるのならそれがいい。なにしろリオネルのわがままで、今回の結婚に付き合わせてしまっているのだから。
リオネルは、エリーヌが五年間だけの婚姻生活をあれほどすんなり受け入れてくれるとは思っていなかった。それも子どもは作らず、仮面夫婦という提案に。
婚礼の儀を執り行ったあとでそんな非情な話を持ち掛けるという自分の罪深さは自覚しているが、国の平和を守るのは皇帝であるリオネルの使命。皇帝の後継者問題が勃発することにより、国を混乱させたくなかった。
その犠牲となったエリーヌには、仮面とはいえ夫婦でいる間はもちろん、離縁したあとも誠意を持って対応したいと考えている。
「魔石関係の本を侯爵殿下からお借りになって」
「魔石の本を?」
「はい。ずいぶん熱心にお読みになっているご様子です。部屋からお出にならないとおっしゃるので、警護の必要はないと判断し戻りました」
単に知り合いだから訪れたわけではなかったらしい。
大量に借りるほど魔石に興味があるのか。それともダリルから強く勧められて断りきれなかったのか。
いずれにしても夢中になって読むほど楽しんでいるのならそれがいい。なにしろリオネルのわがままで、今回の結婚に付き合わせてしまっているのだから。
リオネルは、エリーヌが五年間だけの婚姻生活をあれほどすんなり受け入れてくれるとは思っていなかった。それも子どもは作らず、仮面夫婦という提案に。
婚礼の儀を執り行ったあとでそんな非情な話を持ち掛けるという自分の罪深さは自覚しているが、国の平和を守るのは皇帝であるリオネルの使命。皇帝の後継者問題が勃発することにより、国を混乱させたくなかった。
その犠牲となったエリーヌには、仮面とはいえ夫婦でいる間はもちろん、離縁したあとも誠意を持って対応したいと考えている。



