しかしリオネルは、子は必要ないと言う。
(それなら私はなんのためにここへ……。もしかして結婚はナシにして、ランシヨンへ帰れとおっしゃるのかしら。でも皇帝陛下は、婚礼の儀のときにたしかに『私の妻と認める』とおっしゃっていたけれど……)
エリーヌは戸惑いを隠せず、目をあちらこちらに泳がせた。
「困惑させてすまない。その上でキミにお願いしたいことがある」
「お願い、ですか?」
彷徨っていた視線をリオネルへ向ける。
「私たちの婚姻関係は、アンリが成人するまでの五年間としたい」
「えっ……」
予想もしない提案をされ、言葉に詰まる。
「婚礼の儀を執り行ったあとにこんな話をするのは酷だと心得ている。だが、一度結婚しなければ周りの者たちは納得しないし、魔石の相性がどうのこうのとまた騒ぎ立てるだろう」
エリーヌとのが決まるまで、リオネルの相手を決めるための時間は相当かかったのだろう。きっとひと悶着もふた悶着もあったに違いない。
(それなら私はなんのためにここへ……。もしかして結婚はナシにして、ランシヨンへ帰れとおっしゃるのかしら。でも皇帝陛下は、婚礼の儀のときにたしかに『私の妻と認める』とおっしゃっていたけれど……)
エリーヌは戸惑いを隠せず、目をあちらこちらに泳がせた。
「困惑させてすまない。その上でキミにお願いしたいことがある」
「お願い、ですか?」
彷徨っていた視線をリオネルへ向ける。
「私たちの婚姻関係は、アンリが成人するまでの五年間としたい」
「えっ……」
予想もしない提案をされ、言葉に詰まる。
「婚礼の儀を執り行ったあとにこんな話をするのは酷だと心得ている。だが、一度結婚しなければ周りの者たちは納得しないし、魔石の相性がどうのこうのとまた騒ぎ立てるだろう」
エリーヌとのが決まるまで、リオネルの相手を決めるための時間は相当かかったのだろう。きっとひと悶着もふた悶着もあったに違いない。



